忍者ブログ
三日に一度くらい書けたらいいなの日記。たまにみじかい話も書きます。
[PR]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

このどうぶつはしあわせか

(日吉と慈郎)

「芥川さんの頭がおかしいです」
「いつもだろ」
「いつもよりです」
「持って帰れ」
 無味乾燥なわずかばかりの会話を実に無駄に交わしたのち、生徒会室のドアは日吉の鼻先でにべもなく閉じられた。そうして邪険に追い払うときでも、雑な動作は決してしないのが跡部だ。公の場での彼の所作はあくまでも高雅。その例に漏れず音もないほど静かに閉まりゆくドアの向こうで跡部が確かに含み笑いをした。
 なぜ笑う、とほんの一秒、いやそれ以下の捉えがたい刹那疑問に思ったか思わぬうちに、日吉の背中で低く動物的な声が笑った、もってかえれだって、うふふふふ。
 振り返り、楽しんでいるのだか眠いのだか、あるいは腹の底から怒りに燃えているのだか、曇って不吉な目をした慈郎を見、遅まきながら日吉は悟った。
 ああくそ、押しつけられたのだ。このとてつもなく厄介ないきものを。
 そもそも慈郎の頭がいつもよりおかしいと思ったのは数分前、
「跡部がおれにゆったわけですよひよしくん、おれにいま必要なのはテニスの練習じゃなくてお勉強なのではないか、いな、きっとそうであるぜ、あーん? と。クラスのほとんどみんなが宍戸くんさえもが十点満点のクソぬるい古典のテストでおれが一点とかかましたからなわけですよ。そこでおれはオメエに相談しよーと思ったの、古典と古武術ってゆう共通点に目をつけたの。春はあけぼのって春場所のおすもうさんのこと? すもうって古武術?」
 部室にいこうと靴を履き替えていた昇降口でとっ捕まって、わりとそれなりに本気のように見える目でそう宣われたとき、人はどう反応すればいいのか。助けてください、と誰にともなく懇願したくなった自分を恥ずべきとは日吉は思わない。そして助けを求めていきついた相手が本日現時点ではテニス部部長ではなく生徒会長である跡部だったわけではなく、慈郎を拾ったら跡部のところへ持っていけというのは男テニ部員の常識だ。
 返品された慈郎を即捨てたい日吉だったが、シャツの背をつかんだままトコトコついてくるので、とりあえず部室までは持っていかなければならないようだ。異様に着替えのとろい慈郎を置き去りにコートの彼方へ行方をくらます自信なら十分にあるが、もし万が一振り切れなかったらと思うとぞっとする。
 普段誰といても何をしていても唐突に落ちる慈郎なのに、なぜいまに限って黙々と目をひらいているのだろう。こういうときのこの人は大概機嫌が悪い、というよりこども然とふて腐れているのだと、なぜ自分は知っているのか。
「部活禁止とかゆわれたらどうしよう」
 おれ跡部なぐっちゃうかも、と呟く慈郎はいっそため息も出ないほど自分勝手で論点がずれている。修正するだけ無駄とわかりきっていたが、ほかに言うこともないので日吉は言った。
「勉強もちゃんとすればいいでしょう」
「いや」
 マッハの即答に腹を立てる気にもならない。慈郎はおそらく勉強ができないのではなくしないのだ。学生の本分たる学業に費やすべき時間をすべて睡眠に充てている。好きなことしかしない、できない、見ない人間など、日吉にとっては口をきく価値もない。
「あなたは幸せな人ですね」
 嫌味のつもりだったのに、慈郎は当たり前に本気で不審げな顔をした。日吉は驚き、ひどく鼻で笑いたい気分になり、そしてなぜだかすこしだけ、悲しいような気がした。
「俺だったらあなたなんてとっくに捨ててます」
 跡部だって、本来はそういう考え方をする人間のはずだ。その彼がいつまでも、永遠みたいに慈郎を見捨てずにいる理由、不自然すぎるゆえに本能でしかありえないそれにまさか本当に気づかないでいるのなら、この人はとても不幸だと思った。

PR
ばばば馬場ば
ばーちょんが
すんげー近くに
きてくれまし
た。

あーもーしあわせしあわせ幸せすぎた! ばーちょん大好き! さすがにこのときばかりは赤也も目に入らなかったです。
ばーちょんすんげー美人だった。汗をかかない生き物です、てくらい爽やかでキラッキラしてた。そんであんなきれいなのに笑顔のかわいさったらもう…! おそろしい破壊力。記憶とんだ。短くバーッと手を振ってくれた気がするけどあんまちゃんと覚えてませんもったいない。あああばーちょん柳生たまんない! しあわせをありがとう!!

えー取り乱しましてすいません。友達のお友達にチケット譲っていただいて、今日の夜公演いってきました。贅沢しててすいません。

カーテンコールのとき、最初はじゅったくんがすぐそばにきてくれました。
顔ちっさ! 笑うと目尻がさがって超かわいい! すんごい優しい笑顔で癒されまくりました。あと、ダンスのキレがよくてすごいかっこよかった。近くで見るとやっぱ迫力が違います。
そのあと、客席の右側のほうにおりてたばーちょんがじゅったくんと入れ替わりでこっちきてくれて、そんでさらに後ろのほうにいたトモくんと入れ替わり。通路を上にのぼってくとき、おりてきたトモくんとぶつかりそうになって笑ってたばーちょんがめっちゃかわいかったです。
トモくんもかわゆすぎた! トモくんトモくんて呼んだら、はにかむのと戸惑うののあいだみたいな笑顔を見せてくれました(たぶん戸惑ってた)。よっしゃいまこっち見た!とか心の中でガッツポーズするダメな大人でごめんなさい。

間近で3人もキャストさん見られてほんと嬉しかったです。客席おりてから場所入れ替わるのって、いままでの公演でもやってくれてたっけ…?
あーとにかく楽しかった幸せだった! 観劇に混ぜてくださったHさんTさんSさん、仲介してくれたかなさんに超感謝です。ありがとうございました!

以下、今日の公演のネタばれメモです。ケータイでブログ管理ページ入ろうとしたらなぜか弾かれたので、隠しにできなくてすいません。
あ、こないだの感想やっぱ間違いあった…けどめんどいので放置の方向ですいません。










6日夜公演めも。
・ベンチ座ってすぐ、柳生がブン太になんか耳打ちしてた! ブン太の耳元に柳生がすんごい顔寄せてたああああわわわ。
・仁王の「ピヨ」をやっぱ赤也が真似してた! かんわいいいいい!
・真田が柳殴るのを止めたあと、いてててて、て感じに手をぶらぶらさせる赤也。かわゆー。
・ブラッドショットの真田、先に踊る柳の肩をズシッと叩いてから自分は颯爽とベンチの上へ。変な笑いをこらえるのに必死(私が)。でもダンスはかっこいいんだよー。ガッツポーズみたく高く上げた腕を柳と合わせるのが好きです。
・不二様のソロ発動は一幕の最後のほうだった。
・「隙見ィーっけ!」のあと、ネットにのしかかって不二の様子を窺う赤也の輝かんばかりの邪悪笑い。ジーニアス!
・王子の早着替えをはじめてちゃんと確認しました。あのシーン、基本真田の制服姿に釘付けだからさ…。
・風林火山ナンバーがもう好きで好きで好きで好きで。あのダンスのかっこよさ、異常。
・リョマが風林火山破ったあたりで、赤也がすっごい真剣というか切実な顔で真田見て何か言ってた。読唇術をマスターしたいと本気で思った。
・リョマが瞬間的に無我を使って反撃に出るとこで、リョマを見てる赤也のまばたきが妙に多かったんですけど、あれも演技なのかな。元気くん天才すぎるな。
・風林火山の火を打つ真田がかっこよすぎる。特に一回転するほう。
・リョマの、オレはサームライ♪(この歌すごい好き)のときの真田のダンスかっこいい。動きがあんま滑らかじゃないとこすらもはやかっこよく見えます真田マジック。
・大会の順位発表で並んでるときの立海の立ち方が、それぞれの個性を表しててすごい好きです。特にブン太。
・トロフィーブン太がアドリブ入れるようになってきた! かわいい~。
・バネさんの「チョベリグ」に爆笑。そのあとも、比嘉を挑発しといていざ相手が向かってくると剣太郎を盾にするだめっぷり。だめな先輩最高!
・見るたびに永四郎の気になり度がアップする罠。動作とダンスがかなり好み。
・王子幸村のスマッシュのかっこよさにやられる。なびくジャージの裾がたまらん!
・カーテンコール前にいったん幕がおりるときだったか、舞台の左端(客席から見て)にいた漣くんがちょっと前に出て、左側の客席覗くみたいにして手ェ振ってた。ああいうふうにしてくれないと、端っこの席の人には手前側のキャストさんの姿見えないんですよね。優しいなあって思ってキュンとしました。

あー語り始めるとほんとキリがないです。しかしまばたきの回数とか…きもくてすいません。
赤也が大好き。
みゅみゅみゅ立海赤也ちゃん。

予定通りミュのことしか考えられなくなっています赤也ちゃん。
初日夜と3日、ミュいってきました。
立海が好きすぎて終始なんか叫びそうになるのをこらえるのに必死でしたが、いちばん興奮したっていうか動揺のあまり隣の友達の腕をぎゅうぎゅうつかんだのは、あるナンバーで真田が踊り出した瞬間でした。「さ な だ …!!」と声にならない声で訴えてしまいました。
真田…兼ちゃん…かっこいいよ! だいすき!(あー言っちゃった)(いや兼ちゃんは前から好きなんですけどまさか真田までかっこいいって思う日が略)(すいません)
赤也は何もかもが完璧で過剰な期待をさらに上回りすぎの理想の赤也がそこにいて、げんきくんはほんと天才だと思う。好きっていう言葉じゃ片付けられないぐらい大好きです。
あとダークホースで王子がね…王子幸村の成長っぷりっつーかちょっとほんとマジかっこいかった。
立海最高。あいしてます。
あとで記憶曖昧な感想書きますので、ネタバレだいじょぶな方は続きからどうぞです。立海に偏りすぎな上、無駄に長くてきもくなる予定満々です。

28ベスアク買いました聞きました。ぐるっぐる聞きました。ばーちょんのかっこよさと、がうちの意外な声の高さにめろめろ。
どこのアイドルデュオかっつー初っ端の新曲には正直びびりましたが、あれはあれで好き。男の子視点の歌詞がすげえかわいい。ばーちょんが歌うまいうまい言われてるけど、がうちもうまいと思います。
ばーちょんのソロ曲聞くと、必ず砂時計(ルイルイの)が頭に浮かぶのはなぜなんだろうか。
で、新曲3曲とも好きだったんですけど、まっっったく、かけらも、仁王と柳生じゃないと思いました。つーかあれか、新曲は仁王と柳生の曲ってわけじゃなくて、ばーちょんとがうちの曲ってことなんでしょうか。それとも単に私の思う仁王と柳生像がゆがんでるだけだったらどうしよう(ありうる)

かずき新曲のPVのかっこよさは言うに及ばずです。思わず泣いちゃったよ。
そんでホタルノヒカリはもちろんかずき目当てで見始めたんですけど、すてきかわいい大人の男・藤木部長にときめいたり、蛍ちゃんがかわゆすぎたりで、毎週すごい楽しみです。

 
あ か や ちゃん!
ドリライDVDやっと見ました立海が立海が赤也が赤也が赤也が赤也ちゃんが…!
たまらんスマッシュあー!!
明日ミュ初日いってきますけど、たぶん赤也しか目に入らない。おそらくとてもすごくそんな予感がします。
すでに無駄に興奮しすぎです。早く寝てー。
当たり前の顔をして彼らは
(28赤也)

 ふたりして永遠みたいにそっぽを向いて、一点の日陰もない灼熱のテニスコートに並んで立っている。
 空はどぎついほどにおそろしい青。連携して絶えず鳴き狂うおそろしき蝉のチームワーク。何よりおそろしいのは、テニスでは人並みに汗をかくが殺人的な真夏の日差しにはどう見ても涼しい顔のそこのふたり。
 暑くねえのと赤也は尋ねた。どちらに、ということはなかった。なぜなら赤也はコートの上の三人目だが、ほかのふたりのことをそう多くは知らない。部活動のコートでしか会わない先輩たちのことを多く知る後輩なんて、実際滅多にはいない。
 赤也の問いはひとりに無視され、もうひとりに一瞥ののち簡単に薄笑いで返された。
「口ん利き方がようないのお、切原あ」
 涼しげといえばまあ涼しげ、胡散臭いといえばそれに勝る形容詞なし、不自然さならマックスの灰銀の髪をした彼の物言いに、赤也は違和感を覚える。そんな真っ当な指摘は彼ではなく、その隣で彼に背を向けてじっとコートに目を落としている上品な眼鏡の人の口から語られてこそだ。
 額から流れた汗が右目に流れ込み、赤也はこどものように両目をつむる。あける。右目がすこし痛んだ。視界の中のふたりの違和感が増した。
「いま入れ替わってる?」
 つい訊くと、仁王は揶揄するように、タメ口ぃ、と不安定に語尾を伸ばしてにやついた。
「入れ替わってますか?」
「なんでじゃあ」
「なんつーかちょっと、すげー気持ち悪い感じが、」
 不自然、を言い間違えて本音が出た。脊髄反射で赤也は青ざめたが、幸い仁王は気に留めなかったようだ。
「いまは必要ないき」
 単調な返事は否定と取れたが、十分に肯定でもあり得る気がした。必要ないことを無駄に完璧に常時やりたがるのが彼だ。
 のう紳士、と同意を求めた仁王の手は、柳生が急に一歩進んだのでその肩をつかめずに空を切った。熱で凝った空気が一瞬かき回されたが、気休めにもならない。
 柳生はさらに一歩進むとしゃがみ込み、何か拾い、すぐに立ち上がった。何を拾ったのか赤也には見えなかった。あのふたりの足元がゆらりゆらと歪んで見えるのはなんだろう。
 柳生は拾った何かを仁王に渡し、仁王はそれをひょいと片目に入れる仕草をすると、助かったぜよ、と笑った。
「え、仁王先輩って目ェ悪かったっけ? んですか?」
「小五んときから眼鏡っ子、色気づいてからはコンタクトじゃ」
 具体的な数字も、彼の口から出れば途端に曖昧になる。赤也が何も判断できずにいるうちに、仁王は何事もなかったように部室のほうへ歩き出し、柳生もまたそれに続く。
 赤也は急にドキリとした。彼らも自分もこのあとの行動はまったく同様であるはずなのに、部室に引き上げて着替えて学校を出る、なのになんだよ、別行動?
 夏休み、今日は部活が午前中だけで午後は遊び放題、みんな飛ぶように帰っていく中で仁王と柳生だけがいつまでもコートに残っていて、赤也は特に深い意味もなく当たり前の疑問に駆られて(何やってんだあの人たち?)それを遠くから眺めていただけだった。なのにいつの間にか声の届く位置にいて、その距離の変化はあまりにも、
(普通)
 赤也は唐突に気づいた。
 柳生が本当はコンタクトなんか拾っていなくても、仁王の視力が両目ともに2.0でも、いまふたりが入れ替わっていたとしても、彼らにとってそれは普通だ。まるで目に入らないように赤也を置いていくことも。
 遠ざかっていくふたりの背が揺らいでいる。頭上に注ぐ熱も、コートから照り返すひかりも容赦ない。両手で雑に顔を拭うと、手首から肘へと汗が伝った。かげろう、という言葉を思い出す。
 暑いのも蝉がうるさいのも陽炎が立つのも、普通のことだと知っている。正体の知れないふたりの先輩のことは、あまり知らない。
 仁王と柳生は、もう練習場の外に出ていってしまった。けれどまだフェンス越しに姿は見える。
 汗ばんだてのひらを、赤也はぎゅうと握りしめた。
 いまならまだ、普通に、追いつける。
時間切れた。
久々に、ほんと実にひっさびさに1日で1本書けるかも…!てペースだったのに、結局日付変わってしまいました…。
さすが私。しょせん私…。

慈郎と仁王の話を書いてます。書き始めてみたら思ったより難しかったのはなぜだろう。慈郎も仁王も、めずらしく相手に興味を持ってるからだろうか…。

相手に興味持ってない慈郎が好きです。興味あるんだけど眠気に負ける慈郎も好きです。
そんで仁王はそういう正体不明のこどもに弱いと思います。

あーもー蒸し暑くて頭回りません。8月くるのがこわいよう。ミュは嬉しいけど本格的な暑さがくるのかと思うと…あああおあ。
夏のあいだずっと実家の半地下に避難したい。エアコンなしでもびっくりするほど涼しいんです。でも真夏はどうなのかな。あの涼しさを維持できるんだろうか。
し ぬ
ていうか死んだ。
テニス創作の、主に立海用に使ってたフロッピーが読み込めなくなりまし た。サイトと本にのっけたのはいいとして、あとのやつ、全、部、

あああいうああ考えたくない!!!!!
泣いてもいいですか…。
| prev | top | next |
| 45 | 46 | 47 | 48 | 49 | 50 | 51 | 52 | 53 | 54 | 55 |
カレンダー
03 2025/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30
リンク
フリーエリア
最新CM
[08/11 カンコ]
[08/03 coco]
最新TB
プロフィール
HN:
カンコ
性別:
女性
バーコード
ブログ内検索
アクセス解析
カウンター
忍者ブログ  [PR]
  /  Design by Lenny