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(九龍/主皆/皆誕記念のつもりが日付変わってしまった…。内容は誕生日とはぜんぜん関係ないです)
とにもかくにも意味不明。まったくわかんね。ぜんぜんわかんね。生まれていちばんわかんない!
生まれ持った闘争本能は混乱の最中にあってもびくともしない、葉佩は右から飛来した蚊欲を回し蹴りで叩き落としざま左手から這い寄る加賀智に銃口を向ける。しかし引き金を引く前に黒いスクールローファーの足が躊躇なく加賀智の頭を踏み潰し、その足の下からはぐちゃばきばき、と生き物の砕ける音と、生き物だが化け物の蛇が死んで消滅していく際の奇妙に光る煙が上がり、H.A.N.Tが周囲の敵の殲滅を知らせた。
凶器じみた足先から視線を上に辿れば、眠いのか不機嫌なのかその両方なのか、眉間にしわを寄せて半眼で葉佩を見ている本日のバディ。
「皆守って、野蛮」
「言うことはそれだけか。ほかにもあるなら聞いてやるが、ないなら蹴るぞ」
「もしやその靴底には鉄板が」
「よしわかった、蹴」
「助けてくれてあざあーす!」
本当は葉佩だけでも十分に対処ができた、いまの戦闘は。けれどひとつ前のフロアでは多勢の化人を相手に苦戦を強いられ、波状攻撃をしのぎきれずにいったん引くことを考え始めたとき、いきなり後ろから蹴り飛ばされて葉佩は見事にすっ転んだ。退路の確保はもちろん、背後にいる皆守を守るためにも背中は死守していたはずなのにと葉佩は自分の迂闊さと危機感に愕然としたが、葉佩を蹴ったのは当の皆守だった。別の意味で愕然。
葉佩が転んだ直後にそれまで葉佩の頭があった位置を化人の噴いた炎が走り抜けていったので、どうやら皆守に庇われたらしいとわかったが、それにしたってお前! 骨折したかと思うぐらいいてえっつーの!
蹴られた足を抱えて若干涙目で葉佩は埃臭い床にうずくまった。本気でしばらく立てる気がしない、せっかく庇ってもらってもあとが続かないのではどっちにしろピンチに変わりない。というかむしろさっきよりもだいっっっぶピンチな気がしてならんのですがねもじゃ守くん!!
すると、葉佩の横にひょいとしゃがみ込んだ皆守が(その頭上をまた化人の攻撃が空振っていく)、間近に葉佩に顔を寄せ、まったくひとっかけらも心配しちゃあいない眠たそうな様子で、うっすらと口元をゆるめた。
「大丈夫か、葉佩」
胸が、きゅん、としました。
大丈夫に見えんのかこれが、とわめいてしかるべきシーンなのに、俺は寛容とは縁遠いタイプなのに、おまけにこの感覚は今日がはじめてじゃないような、ほんと意味わからない!
わからなかったが葉佩は瞬時に体勢を立て直して覚醒したスーパーなんとか人みたいに圧倒的に敵を蹴散らして、「やればできるんだな、トロ職人」と揶揄の入り混じった賞賛をやる気のない拍手とともに皆守からいただいたのだった。きゅん。
(だからきゅんってなんなのよ?)
そして現在に至る。
「皆守ってもしかして喧嘩上等系の人?」
「一介の高校生ですが何か」
「もしかしてすげえ優しい?」
「迷惑な妄想はやめろ」
「胸がきゅんとするのってどういうときなのかな」
皆守は、宇宙人を見るような目で葉佩を見た。
「いまの会話の流れが俺にはいっさい理解できん」
「ごめん、相手をまちがえました」
皆守からは答えが引き出せないらしいことに、葉佩はなぜだかとてもほっとした。
「明日誰か女の子に訊いてみよっと」
「人を好きになったときとかだろ」
「うわっ、なんで皆守が答えちゃうんだよ! 気持ち悪い!」
ぶん、と地面と平行に鳩尾を狙って飛んできた蹴りをかわし、葉佩は本気で青ざめた。どうしてくれるんだ皆守、お前いまものすごくやばいことを言っ
「皆守、俺、お前が好きなのかも」
やばいこと言ってるのは俺です!
「……お前何か状態変化かかってるだろ」
対プリンカレー以上の不快感を向けられるかと思いきや、皆守は心底労しそうな目で葉佩を見た。それはそれでへこむな、と思った自分に、葉佩は膝まで床にめり込めそうなぐらいへこんだ。
状態変化と言うなら確かにその通り、だけど生憎、これを治せるアイテムは俺には絶対に調合できないのよ。
***
皆守誕生日おめでとう!(ございました…すいません)
いつものごとく誕生日関係ない上、あまりにも適当というか雑というか投げっぱなしですいません。
変な葉佩が好きなんですが、今回は皆守まで変になってしまった気がします。て言ってるはしから皆守もいつも変な気もしてきた。へんな主皆主が…好きです…(結論)
ちゃんとした更新を今月中にはできたらいいなと思ってます。今週中って言えないあたり目標低くてすいません。